何が起きたか

2026年5月8日から10日にかけてスペイン・マドリードで開催されたLEC(League of Legends EMEA Championship)の出張イベント「LECロードトリップ」において、Movistar KOI所属ミッドレーナーのJoseph "Jojopyun" Pyun選手が、試合間の公式放送用マイクに向けて対戦相手であるKarmine Corp(KC)を名指しし、露骨な罵倒表現(「We're gonna f*ck KC so hard」)を口にしたと複数の海外esportsメディアが報じている。LECは6月1日から2日にかけてこの件を含む一連の騒動について公式に処分を発表し、Jojopyun選手に警告および2000ユーロの罰金を科した。本人にとっては1年以内で2度目となる、放送上での過激な発言に対する正式な処分だという(Insider Gaming, Sheep Esports)。

経緯

騒動の発端は、イベント初日の試合について観客動員数を揶揄する動画クリップがSNS上で拡散したことだった。Movistar KOIの共同創設者であるIbai Llanos氏がX(旧Twitter)上で、KCのプレイ内容を踏まえれば観客数はむしろ多すぎるという趣旨の投稿を行い、これに対しKarmine Corpの共同創設者Kamel "Kameto" Kebir氏が自身の配信上で反論、両者の応酬はSNSと配信を横断して公然の言い争いに発展した(esports.net, dotesports)。

Kameto氏は2日目に予定されていた自身とIbai氏によるショーマッチの中止を一時発表し(のちにLECは対戦カードを別チームに差し替えて開催を継続)、この一連の混乱のさなかに選手であるJojopyun選手が試合間の公式マイクで前述の発言を行ったとされる。

LECは6月1日から2日にかけて、Movistar KOIとKarmine Corpの両組織に対しては「LECチームメンバーにふさわしくない行為(Conduct Unbecoming)」を理由に、それぞれ警告および5000ユーロの罰金を科した。Jojopyun選手個人に対しても警告と2000ユーロの罰金が科され、RFT.ggplayers.com.uaなどがこれを報じている。

論点

  • 対戦相手への挑発的発言は選手間の競争心の表れとしてある程度許容されるべきか、それとも公式放送という「対外的な場」である以上、露骨な罵倒表現は一律に処罰対象とすべきか。
  • 今回まとめて処分対象となったのは、公式放送マイクでの選手個人の発言と、組織創設者同士のSNS・配信上の応酬という、主体も場も異なる2つの出来事だった。これらを同一の「Conduct Unbecoming」規定で並行処分することの妥当性。
  • 繰り返し違反(Jojopyun選手にとって12ヶ月以内で2度目)に対する罰金額(2000ユーロ)は、トッププロの収入規模に照らして抑止力として十分と言えるか。

注記

本件の詳細は英語圏の複数のesportsメディア(Sheep Esports、esports.net、Insider Gaming、players.com.ua、RFT.ggなど)による報道に基づいており、4GamerやDexertoなど本サイトが通常参照する媒体での確認はできていない。Jojopyun選手の発言内容は各メディアで伏字を含む形で引用されており、公式放送のアーカイブ映像やLECによる処分の公式リリース文面そのものは今回直接確認できていない。また、組織側(Movistar KOI・Karmine Corp)への処分は主に創設者間のSNS上の応酬が理由とされており、Jojopyun選手個人の処分理由(放送上の暴言)とは事案の性質がやや異なる点に留意されたい。