何が起きたか
韓国のストリーミングサービス「AfreecaTV」で配信していたLoLストリーマー、Kim "kkyuahri" So-Hyun氏が、自チーム2名と敵チーム2名の計4名による組織的なストリームスナイプ(視聴者・対戦相手が配信を見ながら同じ試合に参加し、位置情報などを悪用する行為)の標的にされ、3時間以上に及ぶ試合に閉じ込められた末、Riotから14日間のアカウント停止処分を受けたと報じられている。PC Gamer、NME、Dexerto、The Gamer、PCGamesNなど複数の海外ゲームメディアが2022年7月に報じた。
経緯
報道によれば、自チームの2名がミニオンを処理しつつ位置情報を敵チームに流し、敵チームの2名がそれに合わせてkkyuahri氏を待ち伏せる形で執拗にキルを重ね、試合を意図的に長引かせたとされる。降参投票には5人中4人の賛成が必要なため、単独ではサレンダーできず、AFK扱いによる処罰を避けるために試合を最後まで続行せざるを得なかったという。結果として同氏は約120回撃破され、試合終了直後にRiotから14日間のアカウント停止処分を受けた。処分理由は公式に説明されていないが、複数メディアは異常に高いデス数を検知した自動システムが引き金になった可能性を指摘している。一部報道では、その後のパッチ(12.14)以降にアカウントが復旧したとも伝えられているが、これが個別審査による処分見直しなのか、単に14日間の停止期間が満了しただけなのかは記事間で明確に区別されていない。
論点
- 「複数人による意図的なストリームスナイプ・待ち伏せ」という被害者側の行動が、自動検出システム上では単なる「異常なデス数」としてしか判定されず、加害側ではなく被害側が処罰される事態をどう防ぐべきか。
- 5人中4人の賛成を要する降参投票の仕組みが、少数の悪意あるプレイヤーによって「試合からの離脱」自体を事実上不可能にしてしまう設計上の問題をどう考えるか。
- AFK処罰を恐れて試合を継続したことが、結果的に「デス数によるトロール判定」という別のペナルティを招いた点で、プレイヤーに矛盾したインセンティブを与えていないか。
- ストリームスナイプの被害者に対する救済(誤判定の取り消しや迅速な審査)が、通常の通報対応と同じ枠組みで十分機能しているか。
注記
本件はいずれも英語圏メディアの報道(2022年7月時点)に基づくもので、Riot Games公式からの処分理由や見解の発表は確認できていない。またアカウント復旧が「処分の見直し」によるものか「停止期間の満了」によるものかも、参照した報道の範囲では判然としない。事件発生の正確な日付(試合が行われた日)も報道からは特定できず、記事公開日(2022年7月11日前後)を基に近い日付を暫定的に採用している。