何が起きたか

2025年8月11日、Riot Gamesは公式デベロッパーブログ「/dev: Banning Bots, Boosters & More in 2025」で、ボット垢・購入垢・ブースティング(代行)・ヒッチハイキング(代行者とのデュオによる勝ち上がり)に対して「今年後半、インティングやグリーフィングに対して行ったのと同様の“大きな一手”を打つ」と発表した。これを受けて9月9日のパッチ25.18前後から検出モデルの強化と実際の処罰が始まったと複数メディアが報じている(esports.gg)。

さらに2026年シーズン開幕にあわせて刷新された試合後の通報メニューでは、「ランク操作」というカテゴリの説明文に、代行(ブースティング)やヒッチハイキングと並んで「スマーフ」という語がそのまま明記される形になった。Riotはこれまで長年「スマーフ行為自体は利用規約違反ではない」という立場を取ってきた経緯があり、この文言の変化は「17年目にしてついにスマーフが処罰対象になったのか」という受け止めを一部のプレイヤーに広げ、話題になった(TheGamer)。

経緯・Riotの説明

コミュニティの疑問に対し、League of Legendsのプロダクトディレクター Drew Levin氏は「(俗に言う)スマーフ=ブースティングだ。技術的な用語と俗称の違いに過ぎない」と説明し、リードゲームプレイデザイナーのMatthew "Phroxzon" Leung-Harrison氏も10月のデベロッパーアップデートで「スマーフに対処するための新たな取り組みとして、よく見られる2つの行為――ブースティングとヒッチハイキング――に対して追加の措置を取る」とコメントしたと伝えられている。

つまりRiot側の説明では、取り締まりの対象はあくまで「代行(ブースティング)」および「代行者との組み合わせで昇格するヒッチハイキング」であり、自分でレベリングした低ランク帯のサブアカウントを一人で普通にプレイすること自体を狙い撃ちする意図はないとされる。処罰は段階的で、初回は3日間の停止、再犯で2週間の停止、繰り返せば永久停止まで科され、同一人物の別アカウントと紐付けが確認された場合はメインアカウント側にも処罰が及びうるという(Yardbarker)。

一方でTheGamerは、通報メニューの文言だけでは詳細な運用基準が公表されておらず、過去に存在した実効性の薄い通報カテゴリ「Unskilled Player」の二の舞になるのではという懐疑的な見方もコミュニティ内にあると報じている。

論点

  • 「スマーフ」という言葉が通報カテゴリに明記されたことは、Riotが従来の「スマーフ自体は違反ではない」という立場を実質的に転換したことを意味するのか、それとも運用対象はあくまでブースティング・ヒッチハイキングに限られ、呼び方が変わっただけなのか。
  • 自分でレベリングした、本人しか使わないサブアカウントで低ランク帯の相手と対戦すること自体は、これまで通り処罰対象外と言えるのか。線引きの基準(誰かに購入・譲渡・共有されたか、意図的にランクを落としたか等)は十分に明確か。
  • 「同一人物の複数アカウントが紐付けられた場合、メイン垢にも処罰が及ぶ」という運用は、判定の誤り(誤認定)が起きた際の影響範囲をどこまで広げるべきか。
  • 3日→2週間→永久停止という段階的処罰は、他の違反行為(インティングや暴言)に対する既存の段階的処罰の枠組みと比べてバランスが取れているか。

注記

本記事は2025年8月のRiot公式デベロッパーブログでの発表を起点に、2025年10月のデベロッパーアップデート、2026年シーズン開幕時の通報メニュー刷新に関する複数の海外メディア報道(esports.gg、TheGamer、Yardbarker等)を基にまとめたものであり、公式サイト(leagueoflegends.com)へのアクセスが本セッションの環境からは行えなかったため、Riot公式ページの一次情報を直接確認できていない。各メディアが伝える処罰の具体的な運用ルール(段階的処罰の適用範囲やアカウント紐付けの基準)には、今後の公式アナウンスで変更・修正される可能性がある。また、本件について国内メディアでの独自報道は確認できておらず、上記はいずれも海外メディアの報道に基づく。